お子様の歯の治療について
当院では、下記のような乳幼児から小学生を対象とした小児歯科の治療をおこなっています。
乳歯は、大人の歯に比べて虫歯が進行しやすいという特徴があります。
いずれ抜けてしまう歯だからとこれを放置してしまうと、のちに生えてくる永久歯にいろいろな影響を及ぼしてしまいます。
そのため、大人以上に定期的な歯科検診が重要になってくるのです。
当院では、虫歯予防のための歯磨きの仕方の指導や、歯ブラシの販売もおこなっています。
※ 小児矯正についてはこちらをご覧ください。
子どもの歯の生え変わり
子どものお口の中の一番の特徴は、乳歯から永久歯へと歯が生え変わっていくことです。
大体半年ごろ下の前歯から子供の歯(乳歯)が生えはじめ、2歳半から3歳で生えそろいます。
そして6歳ごろに今度は上の前歯が抜け落ち大人(永久歯)が生えてきます。
乳歯の生える順番
乳歯の名前
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上顎
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下顎
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乳中切歯
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7カ月~11カ月
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5カ月~9カ月
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乳側切歯
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9カ月~1歳2カ月
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9カ月~1歳3カ月
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乳犬歯
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1歳2カ月~1歳3カ月
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1歳2カ月~1歳9カ月
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第一乳臼歯
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1歳1カ月~1歳7カ月
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1歳1カ月~1歳7カ月
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第二乳臼歯
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2歳0カ月~2歳11カ月
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1歳11カ月~2歳7カ月
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永久歯の生え変わり
永久歯の名前
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上顎
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下顎
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中切歯
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7歳~8歳
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6歳~7歳
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側切歯
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8歳~9歳
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7歳~8歳
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犬歯
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11歳~12歳
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9歳~10歳
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第一小臼歯
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10歳~11歳
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10歳~12歳
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第二小臼歯
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10歳~12歳
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11歳~12歳
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第一大臼歯(6歳臼歯)
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6歳~7歳
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6歳~7歳
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第二大臼歯
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12歳~13歳
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11歳~13歳
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第三大臼歯(親知らず)
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17歳~21歳(生えない人もいます)
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17歳~21歳(生えない人もいます)
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子どもの歯の健診について
子どものお口の中は、成長によって刻一刻と変化をするため、こまめなチェックが必要です。加えて、乳歯も生えたばかりの永久歯も虫歯になりやすいという特徴があります。
そのため当院では、3~4カ月に一回の定期健診をお勧めしています。
健診では、撮影させていただいたお口の中の写真やレントゲン写真などを一緒に確認しながら、お口の中の虫歯、歯の本数、歯茎や舌など軟組織の状態、歯ブラシの状態、歯並びなどの確認を行い、お口の中を衛生士がきれいにクリーニングしていきます。
最後には歯の強化のためにフッ素を塗布します。
虫歯の予防
当院では、特にお子さんの場合、悪くなってから治すのではなく悪くならないように予防することを最も重要だと考えています。
そのためには、歯科医院での検診以外に、お子さん本人とご家族の協力がとても大事になります。
歯ブラシについて
歯科衛生士が歯ブラシやフロスの種類や動かし方について毎回確認と指導を行います。ご希望の場合はご家族の方への仕上げ磨きもご指導しますので、分からないこと、聞いてみたいことなどあればぜひご相談ください。
フッ素塗布
虫歯予防に最も効果的なもの、それは歯ブラシをすることではなくフッ素を使用することです。
フッ素は歯を強くし、虫歯菌を抑制、さらにごく初期の虫歯を治癒させる再石灰化という効果を持っています。
健診の際はフッ素を塗り、ご家庭でもフッ素入りの歯磨き粉を使用してもらうことで、虫歯になりにくいお口の中を獲得することができます。
下記のページもご参考ください。
シーラント
生えたばかりの歯は溝が深く、歯ブラシではなかなか溝に入ってしまった食べかすを取り除くことができません。
そこで、この溝を合成樹脂で埋めることで汚れをたまりにくするという処置が、シーラントと呼ばれる処置です。
シーラントの中にもフッ素が含まれているため、奥歯の溝の虫歯予防に非常に効果的です。
生活習慣
虫歯になる原因は、虫歯菌、お砂糖(特にショ糖)、歯の強さ、口の中に食べ物が入っている時間の四つの要素にあると言われています。
フッ素で歯を強化し、歯ブラシで虫歯菌を排除しても、食生活に問題があると残念ながら虫歯になってしまうことがあります。
そのため、お砂糖がたくさん入った食べ物(ジュースやキャンディーなど)を控える、だらだらと食べずに時間を決めて食事や間食を取ることなどが非常に大事になってきます。
また、シュガーレスのガム(キシリトールの物を推奨)をかむことで、唾液の分泌量を増やすことも虫歯予防には効果的です。
歯の先天性欠如
永久歯や乳歯の本数が生まれつき少ない、歯の先天性欠如があるお子さんの数が増えています。
特に永久歯は、2010年度の時点で10%のお子さんに欠損が見られるという報告がされています。
永久歯の先天性欠如は生え変わる時期が過ぎても乳歯が残っていることが目安になります。
乳歯が残っているので、日常的にほぼ不便はありませんが、歯並びに問題が出てしまったり、大人になってから残っていた乳歯が抜けてしまったりして治療が必要になるケースも多く、長期間にわたり経過を見て行く必要があります。
当院ではレントゲン写真を使用してこのような先天性欠如歯がないかどうかチェックし、歯科医師と衛生士が共同で先天欠如歯の部分のフォローアップを行っていきます。
お砂糖と歯の関係
※ 甘味料とむし歯の関係については、2024年5月の歯科コラムでより詳しい情報をご提供しています。ぜひご覧ください。